Mysteelが9月26日に鉄スクラップの国際会議を開催~ヒルトンお台場東京で

2024/10/03

 中国の鉄鋼情報メディア大手のMysteelは9月26日、東京都港区のヒルトンお台場東京で鉄スクラップの国際会議「International Steel Scrap Conference」を開催した。鉄スクラップディーラー、商社、鉄鋼メーカーなどから関係者が集まったほか、中国を中心に海外からの出席者も多く、およそ180名が参加した。会議では総勢13人が登壇。うち一部はビデオ録画による講演となった。

 鉄リサイクリングリサーチの林誠一社長は「世界と日本の電炉化の状況と鉄スクラップ需給見通し」と題して講演。世界の粗鋼生産、鉄鋼蓄積量、老廃スクラップの増加予測、世界のスクラップ需給バランス予測、日本の粗鋼生産、電炉比率、市中スクラップ供給の見通しなどについて説明した。

 中国廃鋼鉄応用協会(CAMU)の馮鶴林副会長は「中国の鉄スクラップ資源の現在の利用状況の分析」と題して講演。2023年の中国の粗鋼生産は10億1918万㌧、鉄スクラップの消費量は2億1368万㌧で、粗鋼生産に対する比率は20.97%。鉄スクラップの発生は東北(遼寧省、吉林省、黒竜江省)、華北(北京、天津、唐山、山西省)、東北(江蘇省、上海、山東省)の3地区が全体の80%を占めることなどを説明した。

 東京製鉄の津田聰一朗執行役員経営管理本部長は「CN環境下における、日本最大EAFの戦略」と題して講演し、同社の会社概要や「Tokyo Steel EcoVision 2050」の戦略内容などについて語った。その他にも各国のキーパーソンが講演し、充実の会議となった。

講演中のCAMU馮鶴林副会長