共栄神戸工場 日本ニューマチック工業製切断機を導入~環境対策と作業効率向上を両立~

2024/10/23

 共栄(本社=兵庫県神戸市中央区、久宝利幸社長)の神戸工場(神戸市長田区、石﨑智己工場長)はこのほど、日本ニューマチック工業製の金属スクラップ用切断機【KS250 20㌧クラス鉄骨切断機】を導入した。油圧シャーと並行して重機アタッチメントでも切断処理を行える体制を整え、幅広い品目に対して効率的かつ環境に優しい加工処理を実現することが、同機導入の狙いにある。
 同工場が位置する人口島の苅藻島は工業専用地域として、神戸市のクリーンセンターをはじめ、造船などの企業が立ち並んでいる。同工場は都心に近い抜群な立地性を誇ると同時に、油圧シャーとプレス機も併設したオープンヤードとして、15年9月の葺合工場との統合後も相乗効果を発揮しながら、取扱量を着実に伸ばしている。
 一方、取扱量の増加に比例して、鉄骨などを中心とした厚みのある鉄スクラップの処理量が増えており、これらの処理には油圧シャーでの切断時に相当の負荷がかかり、振動が生じることがあった。近隣との共生を第一に掲げる石﨑工場長は22年に油圧シャー稼働時の隣接地への音漏れに配慮する形で、油圧シャーから最も近い外壁部分に吸音パネルを設置した。今回も振動問題にすぐさま対応すべく、厚みのある鉄スクラップについては油圧シャー以外での加工処理を模索していたところ、既存設備である重機の有効利用にもつながるアタッチメントでの切断処理に目を向けるようになり、今年5月から販売を開始した新製品である同機を導入した。同機はブースタ内蔵で処理スピードが早く、シリンダカバーの一新による騒音の低減、さらにはメンテナンス性に優れることが導入の決め手となり、「環境対策の一環でもあるが、厚物以外に大型スクラップの前処理にも活用しながら、作業効率を少しでも高めていきたい」(石﨑工場長)と期待を込める。

新たに導入した
鉄骨切断機「KS250」