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大同特殊鋼、難密着基板用ターゲット材を開発
2025/01/16
(名古屋)大同特殊鋼はこのほど、5Gアンテナや高度化する電子デバイスの難密着プリント基板に適したターゲット材を開発した。
近年、AIやビッグデータなどの情報処理に関する多くのシステム新技術の普及により、膨大なデータを迅速に処理することが求められている。5Gなどの高周波の伝送には微細配線が必要であり、伝送ロスを減らすために低誘電基板の適用が進んでいるが、配線材料である銅は基板との密着性が低く、断線のリスクが高いため密着膜が必要とされている。密着膜として一般的に使用されているチタン膜は銅と同じエッチング液で配線が形成できないため、2回のエッチング工程が必要になる。そこで同社は、難密着基板に対して密着性が高く、かつ一般的なエッチング液で銅配線と一括エッチングが可能な密着膜を開発し、基板製造工程の簡略化を実現した。
同開発材は1月22~24日に東京ビッグサイトで開催される「オートモーティワールド2025」に出展する。同社は、難密着基板用ターゲット材の受注拡大を目指し、高度化する電子デバイスの普及に貢献していく。